毎日新聞に「医療従事者へ贈る短歌」の取り組みが掲載されました
2020年7月28日
毎日新聞に、短歌教室ひつじの生徒さんたちと詠んだ「医療従事者へ贈る短歌」の取り組みが掲載されました。
医療従事者の方々に感謝の想いを伝えたくでも、長文では時間がかかってなかなか読んでもらえない。
短歌は31文字の中に100文字以上の想いをぎゅっと凝縮できる。
広告はこれでもか!というほど商品の素晴らしさを前面に押して㏚する。短歌は押せ押せの㏚ではなく、伝えたい本質を伝える力がある。
短歌教室ひつじのひとりひとりが、心をかけて詠みました。
○茴香を!きのうの決意のまま目覚め震える脚を踏みだすひとへ 龍田憲兒
○すべきことを今日もしましょうもしかして最後なのかもしれませんから やまもとあり
○五月空ベランダに出でてふり仰ぐいま僕にできる何か探して 湯口拓成
○新型は姿を見せぬがそこにいる逃げない君に贈る喝采 ながやゆみ
○頑張れよ8割おじさん俺たちはそれぞれ家でzoom飲み会 宮崎秀人
○ニュースにはならないあなたが救ったいのち家族に戻る笑顔がここにも 高垣昭二
○七度五分三日続いてもしかしてただ待ちわびる訪問看護 村上和隆
○サイレンが街を裂くごとその先に命を守る人がいること 西岡加奈代
○少しでもストレス和らぎますようにきゅっと結んだピンクのガーベラ 折目文恵
○聴診器肩にかけつつ廊下越し空を見上げて心飛ばせよ 由佳
○湯のなかでエンドウ豆がくるくるとまわりはじめてチアリーディング 南野容子
○運動に早寝早起き朝ごはんあなたの役に立てるでしょうか 中島蕗子
○いまだけはマスクを取ってこの歌に触れて疲れたっていっていいよ 高田ほのか
私は、マスクを外すことも、気軽に何かに触ることも、弱音を言うこともままならない現場の医療従事者たちに向け、「この歌に触れるときだけは心をほぐしてほしい」という思いを31音に込めました。
医療従事者の方々が短歌を読んで、ひと時でも、ほんの少しでも心が安らぎ、元気になってもらえたら嬉しいです。